アシナガバチに刺された後、多くの人が悩まされるのが、しつこく続く腫れと痒みです。刺された直後の激しい痛みが少し和らいだ頃から、今度は患部がパンパンに腫れ上がり、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。この不快な症状は、一体いつまで続くのでしょうか。一般的に、アシナガバチに刺された後の腫れのピークは、刺されてから二日目から三日目にかけて訪れることが多いです。初日は刺された箇所を中心に赤く腫れる程度ですが、時間が経つにつれて毒に対する体の炎症反応が本格化し、腫れの範囲が徐々に広がっていきます。腕や足を刺された場合、関節が曲げにくくなるほど腫れ上がることも珍しくありません。このピークを過ぎると、腫れは少しずつ引いていきますが、完全に元通りになるまでには一週間から十日ほどかかるのが普通です。もちろん、これは個人差や刺された場所、体質によって大きく異なります。腫れとともに現れるのが、耐え難いほどの痒みです。この痒みは、炎症反応の過程で放出されるヒスタミンなどの化学物質が原因で、腫れが引き始めた頃から特に強くなる傾向があります。無意識のうちに掻きむしってしまうと、皮膚が傷ついて細菌が入り込み、二次感染を起こして症状を長引かせる原因になるため、注意が必要です。この辛い期間を乗り切るためには、適切なケアが欠かせません。症状が強い間は、引き続き患部を冷やすことが有効です。また、皮膚科で処方されるステロイド軟膏や抗ヒスタミン薬の内服は、炎症と痒みを効果的に抑えてくれます。痒みが我慢できないときは、掻くのではなく、冷たいタオルを当てるなどして気を紛らわす工夫も大切です。アシナガバチに刺された後の腫れと痒みは、数日間続く厄介なものですが、必ず快方に向かいます。焦らず、適切なケアを続けながら、体が回復するのを待つことが重要です。
蜂に刺された後の腫れはいつまで続く?